JA1ACB こだわり無線塾



AMC (Automatic Modulaton Control)

2016/2月

 
 Automatic Modulation Controlなんて勝手に名前を付けたが、AM(振幅変調)について、あまりにも誤解や無茶なやり口が多いので一言。
 以前、CQ ham radio誌にJA1BRSが紹介していたリミッティングアンプがあれば最高なのだが、いずれにしてもプッシュプル(オーディオは+/-非対称な波形が多くある)のゲインコントロールを用意されたい。
 本題はネガティブ・ピーク・クリッピングで、これが一度発生してしまうと、高周波RFで帯域幅 6KHz(放送局なら10KHz)の大電力を通せるBPFなど作れる筈は無いし、ネガティブになって高周波が無くなったから、高周波がいつでも出てれば良いじゃないかとキャリアを少々足してやるなんて、ネガティブ・ピーク・クリッピングが発生しているのを無視して、少々キャリアを足せば良かんべ等と云う、とんでも無い方式やられているのを聞いて、口が開いたままである。

 さて、ネガティブ・ピーク・クリッピングは、まさに終段(被変調段)のプレート電圧が変調(オーディオ)によって、マイナス(負)にある事を指すので、ならば、普段はプラスの電圧(終段のプレート電圧)がマイナスになったのを検出して、スピーチアンプのゲインを泥縄式に減らせば少々良くなるであろうと考えたのが図6である。


 常時、プラス電圧の点の電圧がマイナスになったのを検出するなんて、電気理論のイロハを習った人ならば朝飯前のはずだが、1950年代の終わり頃、少々実験をやったがSSB時代になってしまったので、忘却の彼方になっていたのを思い出した次第。

 さて、図6では完全に泥縄式でマイナス電圧になってから、どっこいしょとスピーチアンプのゲインを下げたのでは、時定数分のしぶきがパッパッと出るのは避けられないのは自明である。で、変調電圧(オーディオ)が80〜85%位になった所でコントロール電圧を出してやればよろしい。
 
  整流管として高圧ダイオードでも良いが、逆リーク電流に注意。又、トップカソードのTV用ダンパーダイオード 6AF3や6AL3が良いがヒーター電力が大きいので熱くなる。
 ただ、カソードがプラスなので1000V位の終段プレート電圧には問題は無い。

 1950年代には乾電池で67.5Vなんてのがゴロゴロしていたので、2ケも直列にしてやれば充分だったが、キョウ日はとても無理なので、高耐圧のヒータートランスから逆向きに直流電圧を出す事になる。
 以上、AMCなんて勝手に名前をつけて紹介したが、温故知新の一端でした。

ゲインコントロール段基本回路
2016年5月
高耐圧オクタルソケ
耐圧17KV!!! 2.5V 4.9Aのヒータートランス
高級P.Pトランス この様な高級品はいらない
耐圧4,300V 1.25A 0.2A 傍熱は無い!!
空芯スプラッターチョーク 一ケ 128mH 横の球は6146A
2X2A, 879に使える。 
ブラウン管オッシロ用トランス 2.5V 1.8A 4900V耐圧
高圧整流管 傍熱はこれ位しか無い
アンテナ自動同調
2016年5月
 
アンテナ自動同調 R分設定 
アンテナ字度ウ同調 +/- jx設定